ボリュームキャンドルで相場の本音を見抜こう

トレードの勉強、いつもお疲れ様です!

「ルール通りにやれば勝てるのは分かるけど、そのルールを覚えるのが難しい…」
「たくさんのインジケーターを一度に見るなんて、パニックになっちゃう!」

そんなふうに感じていませんか? 大丈夫ですよ。トレードの学習は、複雑なパズルを一つひとつ解いていくようなもの。焦らず、一歩ずつ進んでいきましょう。

今回は、たくさんの道具を使わずに、チャートの見方を少し変えるだけで、相場の「本当の勢い」が見えてくる、とっても面白い戦略を一緒に紐解いていきましょう。このレッスンが終わる頃には、きっとチャートを見るのがもっと楽しくなっているはずです!

「ボリュームキャンドル」で相場の本音を見抜こう

■ 今回使う、たった一つの道具

今回私たちが使うのは**「ボリュームキャンドル(CandleVolume)」**という、ちょっと特別なローソク足チャートです。

「え、また新しいチャートを覚えるの?」と不安に思ったかもしれませんが、安心してください。見た目はいつものローソク足とほとんど同じ。ただ一つ、出来高(取引量)の情報がローソク足の「太さ」に反映されているだけなんです。

  • 設定方法: 多くのチャートツールで、ローソク足の種類を選ぶメニューから「CandleVolume」や「ボリュームローソク」といった名前で選択できますよ。

まずは、トレードで使う道具の準備からですね。ご自身のチャートツールで、この設定ができるか確認してみてください。

■ この戦略の「核心ロジック」って?

では、なぜローソク足の「太さ」が重要なのでしょうか?

この戦略が目指しているのは、とてもシンプル。「価格の動き」とその裏にある「市場のエネルギー(=出来高)」をセットで見て、本物のトレンドを見つけ出すことなんです。

考えてみてください。

  • 大勢の人が参加して盛り上がっている価格上昇
  • 参加者が少なく、閑散とした中で起きている価格上昇

どちらが、その先も続きそうだと思いますか? もちろん、前者ですよね。

ボリュームキャンドルは、この「盛り上がり度」をローソク足の太さで教えてくれます。

  • 【太いローソク足】 = 出来高が多い → 市場のエネルギーが強い!(多くの人が売買に参加している)
  • 【細いローソク足】 = 出来高が少ない → 市場のエネルギーが弱い!(参加者が少なく、様子見ムード)

つまり、「本物の勢いを伴った動き」なのか「見せかけの弱い動き」なのかを、一目で区別できる。これが、この戦略の最大の強みなんですよ。

トレードルールの完全図解

それでは、いよいよ具体的なトレードルールを見ていきましょう。焦らず、一つひとつ確認していきますからね。

■ チャンス到来!「買い」のサインを見つける時

[ここに【買いエントリー】の条件が揃ったチャート画像を挿入。資料(TradingSimのMidday Breakout例など)を参考に、重要なレジスタンスラインを太い陽線でブレイクアウトしている箇所に印を入れる]

① ルールの要約

  • 今まで超えられなかったレジスタンスライン(上値抵抗線)を、「太い陽線」で明確に上抜いた時。(ブレイクアウト)
  • 上昇トレンド中に価格が少し下がった後(押し目)、再び「太い陽線」が出現して上昇を再開した時。(トレンド継続)

② このルールの意味は?

この「太い陽線」というのが、何よりも大切なサインです。これは、たくさんのトレーダーが「ここから上がるぞ!」と一斉に買い注文を入れた、という市場の活気の証なんです。

ただ価格が上がっただけでなく、力強いエネルギーを伴って上がっているからこそ、その後の上昇にも期待が持てる、というわけですね。

■ 注意信号!「売り」のサインを見つける時

[ここに【売りエントリー】の条件が揃ったチャート画像を挿入。資料(TradingSimのValid Breakdown例など)を参考に、重要なサポートラインを太い陰線でブレイクダウンしている箇所に印を入れる]

① ルールの要約

  • 今まで割らなかったサポートライン(下値支持線)を、「太い陰線」で明確に下抜いた時。(ブレイクダウン)
  • 下降トレンド中に価格が少し上がった後(戻り)、再び「太い陰線」が出現して下落を再開した時

② このルールの意味は?

買いの時とは全く逆の考え方ですね。「太い陰線」は、多くの人が「もうダメだ、下がるだろう」と判断して一斉に売りに出た証拠です。

市場のエネルギーが下向きに強く集中しているサインなので、下落がさらに続く可能性が高いと判断できるんです。

■ 賢く利益を確定する(利確)

① ルールの要約

  • (買いポジションの場合) 上昇が続いていたのに、**トレンドの終盤で「太い陰線」**が出現した時。
  • (売りポジションの場合) 下落が続いていたのに、**トレンドの終盤で「太い陽線」**が出現した時。
  • トレンドの勢いがなくなり、「細いローソク足」が連続するようになった時。

② このルールの意味は?

トレンドの勢いが逆転するサインが見えたら、欲張らずに利益を確保するのも大切な戦略です。「太い逆方向のローソク足」は、まさに**「今までとは流れが変わったぞ!」という強力な合図**。

パーティーが終わりそうな雰囲気を感じたら、スマートに退席するイメージですね。また、ローソク足がどんどん細くなってきたら、それは市場のエネルギーが尽きてきた証拠。これも手仕舞いを考える良いサインです。

■ リスク管理の要「損切り」

① ルールの要約

  • エントリーの根拠となった**「太いローソク足」の安値(買いの場合)や高値(売りの場合)を、逆方向に割ってしまった時**。
  • エントリー時に想定していた、重要なサポートラインやレジスタンスラインを突破されてしまった時

② このルールの意味は?

もし思った方向に行かなかった時に、損失を最小限に抑える「損切り」は、長く市場で戦うための必須スキルです。

特に、エントリーのきっかけになった「太いローソク足」の価格帯は、多くの人が注目している攻防のライン。そこを破られるということは、自分が立てたシナリオが崩れてしまったサイン。こういう時は、潔く一度撤退して、次のチャンスに備えるのが賢明ですよ。

この戦略との賢い付き合い方

どんな優れた戦略にも、得意な相場と苦手な相場があります。それを知っておくことが、不要な負けを減らす一番の近道ですよ。

■ この戦略が「得意」な相場

  • トレンドがはっきり出ている相場: 上昇や下降の方向性が明確な時に、トレンドの強さを測るのに最適です。
  • 重要なラインをブレイクする瞬間: サポートやレジスタンスを抜ける時の「本物」と「ダマシ」を見抜くのに、大きな力を発揮します。

この戦略は、市場にエネルギーがあって、方向性がはっきりしている時に一番輝きます。まさにトレンドフォローの心強い味方ですね。

■ この戦略が「苦手」な相場

  • 方向感のないレンジ相場: 価格が一定の範囲を行ったり来たりしている時は、出来高も増えにくく、ローソク足の太さにあまり変化が出ません。判断が難しくなるので、注意が必要です。
  • 取引が閑散としている時間帯や銘柄: そもそも出来高が少ないと、分析の信頼性が下がってしまいます。

みんなが様子見で動きが少ない「レンジ相場」などでは、無理にトレードをせず、「得意な相場が来るのを待つ」というのも立派な戦略の一つ。休むも相場、ですからね。

【まとめ】実践への最後の後押し

お疲れ様でした!ボリュームキャンドル戦略の基本は掴めましたか?

最後に、今日のポイントをシンプルにまとめておきましょう。

ローソク足の「高さ」で価格の動きを、「太さ」で市場のエネルギーを見る。そして、エネルギーが強い方向、つまり「太いローソク足」と同じ方向にトレードするのが基本!

まずは難しく考えず、ご自身のデモ口座で、いつものチャートをボリュームキャンドルに切り替えてみてください。そして、「どんな時にローソク足は太くなるんだろう?」「細い足が続いた後はどうなるかな?」と、ただ観察することから始めてみましょう

公開日

2025年6月27日

執筆者
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A11Y Person

Pasionate accessibility advocate

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